2018年03月18日
少し書くのが遅くなってしまったけれど。
マーティ・フリードマンさんのアルバムに参加しました!
「B:The Beginning」というアニメーションのイメージアルバムという一風変わったテーマのアルバムです。
そこで僕はマニピュレートと作曲という形で参加しています。
とは言え、普通の楽曲制作とは全く違う形での制作で面白い体験でした。
全てアイデアの元はマーティさんが作っているので作曲はマーティさんがメイン。
マーティさんから曲のアイデアのデータを送るので、それを僕にあれこれ好きにやってみてほしいとの依頼でした。
僕としてはマニピュレータ的な要素が強いんだろうなと思い、そんな気分で送られたデータを聴いてみてビックリ。
ギターの音しか聞こえてこない!
ラフなデモ曲の様なデータが入っていると思っていたら、マーティさんが弾きまくっているギターのみのデータだったのです。
そこで僕は考えました。
これはマーティ・フリードマンからの挑戦状である、と。
「このギターに相応しい音をキミに作れるのかい?」
痺れる様なギタートラックのサウンドに、そんな声が聞こえてきた気がしました。
そして僕は思いました。
「面白い!」
こんな形のデモをもらった事は無かったので、俄然燃えて、楽しくなってきました。
さすがスラッシュ四天王、世界は広いぜ。
マーティさんのギターと曲のBPM。
手元にあるのはそれのみ。
それを元に、僕はマーティさんからの挑戦を真っ向から受け、曲を作りました。
スラッシーなギターに触発され、僕のイメージは膨らみ音を重ねていく。
そして出来上がったのが今回の曲達です。
とても面白い刺激的な時間で、こんなコラボレーションのやり方があるのかと驚きに満ちた作業でした。
そしてマーティさんと僕の音のカラーがかなり面白い形で交わった、ユニークな曲たちが出来上がりました。
また、それらの曲を9mmの卓郎やCrossfaithのKoieなど、僕も知るボーカリストが歌った事によって、よりパワーアップされ完成されています。
誰が歌うのかは知らずに作っていたので、出来上がりを聴いた時は僕自身も新鮮な気持ちで楽しみました。
とても面白い、めったに無い形でコラボした作品の完成です。
でもその作業の中で、衝撃的な事実が判明した時がありました。
その時の会話。
たけし「いやー、でも最初はギタートラックのみのデータとはビックリしました。すごく面白かったです。」
マーティさん「え?ギターだけだった?全部入ってるデモ曲を送ったはずだけど。」
たけし「え?」
マーティさん「え?」
たけし「え?」
マーティさん「サイコーじゃん、問題なし!」
どうやら僕はマーティさんが間違えて送ったデータを元に、マーティさんの中に元々あった曲のイメージを全く無視して勝手に僕が作った曲を送っていた様でした。
なかなかのワガママっぷりを発揮していたのですね・・・。
そんな僕の暴挙にもひるむ事なく、そのサウンドを気に入って採用してくれたマーティさんの度量のデカさに、いっそう世界の広さを学びました。
そんな奇跡のようなアルバムなので、まだ聴いていない人も、ぜひ聴いてみてください。